Jリーグクラブスタッフが教えるDAZNを楽しむ方法

DAZNとは

インターネットでスポーツの試合が観れる有料サービス(月々1000円くらいから2000円)です。
日本ではJリーグプロ野球などのプロスポーツの試合を配信しています。他にもF1などのモータースポーツやバレーボール、テニスなど様々なスポーツを取り扱っています。全競技視聴したことがある人はそうそういないのではないかと思えるくらいの競技数です。

日本国内の競技に限らず海外の試合なども見ることができます。
サッカーで言えば最高峰の試合であるチャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)も放送されるようになり、海外サッカーファンの方もますます加入するようになりました。
プレミアリーグやラリーガ(スペインリーグ)なども視聴可能です。

Jリーグに着目すると、明治安田生命J1リーグやJ2、J3まで各試合を全て生中継で配信しているすばらしいサービスです。
ただ欠点があり、現時点ではルヴァンカップや天皇杯、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)はDAZNで視聴することができません。包括的に全てDAZNで視聴できると大変便利なのですが、現時点では放映権の都合でまとめられておりません。クラブで働くスタッフとしても、この試合は、このサービスで視聴するというように覚えなければならないのはなかなか大変です。

ちなみにJリーグの選手たちもDAZNを視聴しています。他のJリーグの試合やチャンピオンズリーグを観て楽しんでいるようです。特に合宿など暇な時間にはかかすことができないようです。スマートフォンひとつで手軽にハイレベルな試合を楽しめるのですから当然といえば当然かもしれませんが。

DAZNを見るために必要な環境

DAZNを見るにはいくつかの方法がありますが、それぞれメリットやデメリットがあります。

1)スマートフォン

iPhoneやandroidでDAZNを視聴するには専用のアプリをインストールする必要があります。
アプリをダウンロードした後はアカウントを作成し、支払い方法を選ぶ流れになります。

おそらくスマートフォンで視聴するのが一番簡単ですぐに視聴できる方法だと思います。
理由としては大抵のスマートフォンはインターネットに接続しており、メールアドレスも保有している方も多いと思います。あとはアプリをダウンロードして、支払い方法を選ぶだけですので。

もちろん良いことがあれば、悪いこともあります。

DAZNでサッカーの試合(2時間)を視聴するとデータ容量が1G(ギガ)を超えます。
携帯電話の回線の契約内容によっては致命的なデータ量かもしれません。

また格安simや受信環境次第になってしまいますが通信速度が遅いと動画が非常に荒くなり、試合をほとんど楽しめなくなります。

もしインターネット回線(光回線)などのwi-fiがある環境でしたら、迷わずwi-fiでDAZNを楽しみましょう。

あとは2時間スマートフォンで視聴するときの悩みは、スマートフォンをちょうど良い角度に支える方法があるかどうかです。
スマートフォンにリングをつけている方はおそらく苦労しないのですが、2時間ずっと手で持つのはしんどいです。

2)パソコン

インターネットにつながっているパソコンがあると、スマートフォンに負けないくらい簡単に視聴できます。
googleなどでDAZNと検索してアカウントを作成し、支払い方法を選ぶ流れになります。

ただインターネットにつながっているパソコンというのが大変クセモノでして、インターネットの契約内容がADSLだと少し厳しく、光回線レベルは欲しいです。ただ光回線も必ず大丈夫かと言われるとそうではないという状況です。

そしてパソコンも新しければ問題ありませんが、少し年数が経過したものですと対応していないものもあります。

インターネット環境とパソコンの環境をクリアしていれば大丈夫なのですが、案外光回線を家で契約していない方もいるそうなので意外に難しいところです。

またお宅によってはパソコンの持ち運びができないためリラックスした体勢で見れないといった悩みもあるようです。

3)テレビ

テレビで観れるのだったら最初から紹介してくれよと言われそうですが、スマートフォンやパソコンと比較するとちょっとハードルが高いです。
(ちょっとのハードルを越えると一番オススメの方法ではあります)

AppleTVやamazon Firestickなどを使うことでテレビでDAZNを楽しむことができます。
光回線とテレビがあり、資金的に余裕があればぜひご検討ください。

DAZNを見るにはいくらかかるの?どうやって支払うの?

DAZNを見るには(当然ですが)お金がかかります。
支払い方法は主に3つあります。
・クレジットカード
・docomo回線と合わせて支払い

www.nttdocomo.co.jp

・年間視聴パス(試合会場などで販売)

www.soccer-king.jp

当初はクレジットカードのみでしたが、docomo回線と合わせて契約すると980円/月という格安料金で視聴することができます。
また年間視聴パスでは約一ヶ月分お得になります。

お得に視聴しようとすると
docomo回線を契約している方は DAZN for docomoが一番お得で、
それ以外の方は年間視聴パスがお得になります。

docomoでの契約が一番お得なのですが欠点は、
・docomoを契約している人じゃないとDAZNに申し込めない
・同時視聴できる端末が1端末まで(通常は2端末まで同時視聴可能。)
というものがあります。

オススメの DAZNの楽しみ方

DAZNを無事契約したら、好みのチームの試合を生中継で楽しむことが多いと思いますが、他にも楽しみ方はあります。

・見逃し配信

生中継以外にも見逃し配信として直近の一ヶ月の試合が見ることができます。話題の試合やシーンをチェックすることも多いです。

・Jリーグゾーン

好みのチーム以外の試合で見るときにおすすめなのがJリーグゾーンです。3試合同時に中継が映し出されて実況とは別に、サッカー談義が繰り広げられながら中継する不思議なコンテンツです。得点が入ると、その試合にフォーカスしながら進行します。

・独自コンテンツ

試合とは別にインタビューや見所紹介のコンテンツもDAZNにはあります。特定の選手やチームに迫ったものはファンではなくても十分に楽しめます。

watch.dazn.com

北海道ボールパーク建設に思うこと

ここ最近、新しいスタジアム構想で盛り上がっています。

ひとつがプロ野球・日ハムの新本拠地としての「北海道ボールパーク」です。

www.hkdballpark.com

www.nikkei.com

新球場は札幌市が保有する現在の札幌ドームと異なり、日ハムグループが主体となって建設・運営する。天然芝で冬場に備えて開閉式ドームか透明な樹脂素材を使った屋根を想定。建設費は全体で500億~600億円を見込む。

ボールパークとして周辺にホテルや温浴施設、レストラン、公園などを置くほか、野外球場や住宅、子育て支援施設も設ける。

このプロジェクトのポイントは下記になります。

1)球団が主導で建設・運営すること

2)野球以外の要素を取り込むこと

これまで日本のスタジアムは行政が建設することがほとんどでした。

行政という立場があるためどうしても様々な競技や団体に対応できるものを作ることに主眼が置かれてきました。そのためホームスタジアムとして使うチームの都合も聞くけど、他の団体の都合も踏まえた最大公約数的な建築物になりがちでした。

今回のプロジェクトでは日本ハムファイターズのためスタジアムとして整備することでチームとして大事にしたいことが反映できる環境です。チームのために作ることはファンやスポンサーのためにつながり、チームのビジネスに必ず跳ね返ると思います。

自前のスタジアムを持つことは海外のチームでは当然のことと言えます。

www.soccer-king.jp

次に野球以外の要素を取り込むことですが、スタジアムや球場の年間稼働日数はサッカーだと20日程度、野球でも70日程度です。

それだけで十分な運営費を稼げるかと言われると怪しいです。

そのためレストランやホテルなどの他の用途を織り込むことで施設全体の稼働日数を増やしていくことが大事だと言われています。

温浴施設の整備なども踏まえると日常的に足を運んでもらい、生活の場として認知してもらう狙いも見えます。

同じようにサッカーのJリーグに所属する長崎でも新スタジアム構想が出ていますが、こちらも複合施設としての側面について言及しています。

www.nishinippon.co.jp

2年後に控えた東京オリンピックのメインスタジアムである国立競技場は複合機能としての側面はほとんどないです。

トップページ | 新国立競技場 | JAPAN SPORT COUNCIL

特定のチームがメインスタジアムとして使うことも決まっていないため高額な運営費をどのように捻出するか悩ましいところだと思います。

ただ、今回の北海道ボールパークを皮切りに全国に自前スタジアム建設の流れができればと思います。

地方J3クラブの実態を考える

JリーグにはJ1からJ3まで全国に様々な規模のクラブが存在します。今回NUMBERでガイナーレ鳥取の記事がありましたので紹介したいと思います。

number.bunshun.jp

森岡の2018シーズンは、選手を獲得する作業から始まった。約半数の選手が鳥取を去ったからだ。

「ブラジル人選手以外は、トライアウトやセレクションの練習参加などで、自分の眼で見て、スキル面、メンタル面などを考慮し、強化部と共に、来てもらう選手を選んだ」

また、選手に対する年俸を抑えることも決まっていた。

バスで片道2時間かかるホームの試合での前泊費用、アウェーへの移動費(10時間以上かかるバスではなく、列車を使用)、練習後の食事提供など、選手の疲労軽減のための経費を捻出するための1つの策だった。

「月給10数万円の選手も少なくなく、毎食栄養管理が行き届いた食事の確保は難しい。練習後の1食であっても、しっかりとバランスの良い食事を摂ることが大事だと考えました。応えてくれたクラブには感謝です」

フィジカルトレーナーの必要性。
コンディションの管理を選手自身に任せることには限界があると、1年目はいなかったフィジカル・トレーナーも雇用し、毎日の排便や睡眠の質と量、練習後の疲労度などを選手から聞き取り、体調の「見える化」にも取り組んでいた。

この短い文章の中に、J3クラブの厳しさがいろいろと詰め込まれています。

・バスで片道2時間かかるホームの試合での前泊費用

→J1やJ2クラブではホームゲームにおいてもホテルなどで前泊していることがあります。

・アウェーへの移動費(10時間以上かかるバスではなく、列車を使用)

→昨年、鳥取の移動が大変という話が話題にあがりましたが、選手のコンディションを考慮すると極力短時間で移動できることにこしたことはありません。ただ、鳥取という立地を考慮するとなかなか大変な問題です。

・練習後の食事提供

→専用の練習場を持つことと食事提供が可能な環境が揃ってい無いと実現しないのですが、選手のコンディションを安定させるためには食事の充実は不可欠です。

・月給10数万円の選手も少なくなく

→年収が240万円に満たない選手が多いのが実態で、鳥取に関してはかなり若返っているのも、上記の費用を捻出するための苦肉の策でしょう。

・1年目はいなかったフィジカル・トレーナー

→下位のカテゴリーに行くほどスタッフの数は減り、兼任スタッフが増えていきます。通訳兼何とか…といった具合です。マルチに働ける人材は珍しいため確保も難しいのが実態です。

また、フィジカル・トレーナーがいるかどうかはかなり差が出てきます。夏場の連戦などコンディションの差が試合結果に大きく関与することがあります。特に若い選手だと選手自身もコンディション調整に関するノウハウを持っていないために自力での解決も難しくなります。

J3クラブでは予算に限りがある以上、どこにお金を使うかは重要な問題です。

Jクラブのスタッフが案内するサッカー観戦初心者向け楽しみ方(当日編)

サッカー観戦を楽しむためのコツの紹介、当日編になります。

(優先度:高)天気予報をチェック

サッカースタジアムは屋根が無いことが多いと前日編で紹介しました。晴れなのか雨なのかという観点も大事なのですが、気温にもチェックが必要です。観戦中に急に冷えてくる可能性があれば、上着を持って行ってほうがよいでしょう。

また、天候が荒れる場合は合わせてホームチームのホームページもチェックしましょう。天候によっては試合が中止になる可能性もありますので、現地についてから試合中止を知ったということにならないようにしましょう。

(優先度:高)移動手段の最終確認

事故や天候によって交通機関に乱れが生じていることがあります。チェックを怠っても大丈夫なときもありますが、悲惨なときは途中まで行ったけど試合見れなかったということも。

(優先度:小)ホームページのイベント情報をチェック

ホームチームのホームページにはその日のイベントやスタジアムグルメ(スタグル)に関する紹介が出ていると思いますので、ぜひチェックしましょう。もしかするとお得な情報があるかもしれません。

また食事の時間帯であればどんなものを食べたいか先にイメージするのも楽しいでしょう。

(優先度:中)グッズ売店を覗いてみよう

サッカー観戦に来たら、ぜひ、グッズ売店を覗いてみましょう。いろいろなグッズが売っていると思います。Tシャツやタオル、果ては何に使うのかよくわからないものまでたくさんあることでしょう。

初めての方におすすめしているのはTシャツやタオルが手頃な値段でお求め安いと思います。ぜひ購入して身に纏えば、サポーターっぽくなれることでしょう。

(優先度:高)座席を確認

指定席の方は慌てる必要はありませんので優先度は低いですが、自由席の方は重要なことになります。

自由席のエリアが広いと「どこで」見るのか本当に悩みます。

ピッチに近い場所は選手を間近で楽しめますが、遠いところでのプレーが見えづらくなります。ピッチから遠くなると俯瞰で楽しますが、当然ですが選手の距離も遠くなり写真を撮ってもつまらないと思います。

戦術的な楽しみ方をするのであればある程度、ピッチから離れていたほうがわかりやすいのですが、初めて観戦される方はぜひ、ピッチに近い場所での観戦をおすすめします。

テレビとは違った選手との距離感はスタジアムでしか味わうことができません。近いほうがお客さんも多く、スタジアムの熱気も感じられると思います。

座席を探す際のポイントとして、屋根や太陽の向きにも気を配れると慣れたものです。一見良さそうな場所も実は屋根がなかったり太陽でまぶしかったりといった問題がある場合もあります。

到着時間の目安は?

試合開始の何分前についたらいいでしょうか?とよく聞かれますが、試合だけ見たい人はキックオフ15分前到着でも十分でしょう。もし初めていくのであれば90分前にスタジアムに到着することをおすすめします。席を探すことにも時間がかかりますが、試合の日のスタジアムの雰囲気をなんとなく感じる時間や試合前のウォーミングアップの様子も普段テレビで見れないのでぜひ楽しんでいただきたいです。

90分前よりも早く到着してもおそらく楽しめるでしょう。ただサッカー観戦は思ったよりも体力を消耗します。早く着いても疲れてしまって試合中に寝てしまったということもありますので徐々に慣れてから長時間スタジアムで過ごしましょう。

Jクラブのスタッフが案内するサッカー観戦初心者向け楽しみ方(前日まで編)

知り合いからサッカーの観戦チケットをもらったり、サッカー観戦に誘われたりとまったくサッカーのルールも知らないのにスタジアムに行くことになった・・・

そんな方に楽しみ方をざっくり簡単にお伝えしたいと思います。

【事前準備編】観戦前日までにやっておいたほうがよいこと

初めての方は特に何を最低限調べておけばよいのかわからないことだらけかと思いますので事前に調べておいたほうが良いことを簡単にまとめておきます。

・(優先度:高)天気予報

ドーム球場も多いプロ野球と違い、サッカーは屋根が無いスタジアムも非常に多いです。観戦中は傘を差せないため、初めての観戦で雨の日を選ぶのはおすすめしません。

・(優先度:高)交通手段

どのスタジアムも集客人数に対して駐車場が十分に用意されているとは言えません。ホームチームのHPでアクセスを調べて、おすすめされている交通手段に従うのが手堅いです。

たまに駐車場の穴場をHPで探して当日行ったら、満車で散々なことになったという話も聞きます。

終電などの電車の時間を調べる際の目安としては、試合前の到着は1時間前、試合後の移動が開始できるのはキックオフ3時間後(試合後1時間)を見込んでいたほうがよいです。

・(優先度:高)チケット

チケットについて調べるのは天気予報と交通手段をよく吟味してからで問題ありません。観戦に行くのが難しい状況なのに先にチケットを買ってしまうと後戻りできません。一度買ってしまったチケットの返金はできないため注意が必要です。

多くの試合では試合前日までコンビニやインターネットで販売している前売券のほうが当日券よりも安く設定されていますので先に買っておくことをおすすめします。

また前売券が完売している場合は当日券の販売はほとんどありませんのでご注意ください。

試合日や対戦カード、来場特典などで早々にチケットが完売になっていることがあります。ヤフオクやメルカリなどで頑張れば入手できますが割高なのと万が一何かあったときに十分な対応をしてもらえない可能性がありますので利用するのはやめましょう。

特に完売した試合については混雑がひどく、何をするにしても時間がかかるので初めての方にはおすすめしません。

・(優先度:中)イベント・グルメ情報

多くのチームは試合日にいろいろなイベントを実施しています。イベントの大小はばらつきがありますので事前にHPで調べておくことをおすすめします。

概ね7日前から3日前には情報が出揃うことが多いので何度かチェックしておきましょう。

イベント以外にもスタジアムで食べることができるグルメ、スタジアムグルメ(スタグル)も紹介されていますのでこちらもチェック!

・(優先度:中)体調管理

サッカー観戦は屋外ですので想像よりも体力を奪います。思ったよりも歩きます。きちんと睡眠時間は確保しておくことをおすすめします。試合会場で体調不良を訴える方の多くは寝不足に起因して無理した方が多いです。

・(優先度:低)洋服の準備

試合当日に何を着ていくかの準備も余裕があればしておきましょう。天候を踏まえつつ、気をつけてほしい点が2つあります。

一つ目はスタジアム内では移動が多いので動きやすい服装を。

二つ目は色使いに注意を。手堅いのは白、グレー、黒系統。

試合観戦に慣れてくるので難しい話ではないのですが、初めての方は、スニーカーにデニム(ジーンズ)、上着は白やグレー、黒系統のコーディネーションをおすすめします。特に色合いについては選手のユニフォームの色に基づくのですが、調べるのは結構面倒です。余裕があれば調べるぐらいで構いません。

前日までにここまで準備できていれば大丈夫でしょう。

子連れで楽しむサッカー観戦のポイント

Jリーグの試合会場では老若男女様々なの方にご来場いただいており、他の国々と比較しても子連れでも安全にサッカー観戦を楽しむことができます。

(海外では一部サポーターが暴徒化し、サポーター同士での争いなど危険な出来事に出くわす可能性があります)

チケットは何枚必要?

クラブでの問い合わせも時々あるのが

未就学児(幼稚園児や保育園児)はチケット、必要ですか?

という質問です。

すべてのクラブで同一の案内をしているかは不明ですがオーソドックスなルールとしては大人の方1名につき、1名まではチケットがなくても入場ができます。

この考え方の根底は大人の方の膝の上で観戦するのであれば無料というものに基づいています。

そのため、もし未就学児でも座席で観戦する場合はチケットの購入が必要です。チケットが大人と小人で分かれているようであれば小人のチケットで問題ありません。もしもらいもののチケットで大人のものでも入場でき、着席して観戦できます。

お子様が小学校に入学する間際とかですと膝の上に90分間は大変かと思いますので、チケット購入をおすすめしています。

どの席種がおすすめ?

対戦カードやスタジアムによってかなり条件は異なるのですが、空いてそうな自由席をおすすめします。

理由としては、周囲を人で囲まれると動きづらくなりトイレにも行きづらくなります。

また、空いている場所であれば子供が退屈したときに多少動いても周囲に迷惑はかかりません。

ベビーカーやオムツ替え、授乳室は?

スタジアムによって施設環境の差は激しく、子連れの方への対応の差は特に顕著です。古いスタジアムでは十分な数のオムツ替えや授乳室が用意されていないこともあります。

観戦場所までも段差が多いためベビーカーでの移動は大変なことが多いです。ベビーカーはどこかで預かってくれることが多いので近くのスタッフに問い合わせてみるとよいでしょう。

こんなサッカー観戦もおすすめ

最後に、子連れでもサッカー観戦を楽しむ方法で個人的なおすすめは高校生年代の試合です。

どのJリーグチームも高校生年代のチーム(ユースやU-18などと呼ばれています)を保有しています。

このチームに所属する選手たちは将来のJリーガーや日本代表になる可能性がある子供たちです。

プロの選手たちには及びませんが、かなりハイレベルなプレーを見ることができます。そういった選手たちの公式戦が週末に全国各地で行われています。そしてのその多くは無料で観戦できます。(中にはサポーターが応援して歌を歌っているとこもあり)

のほほんとした雰囲気で観戦できますので個人的にはおすすめです。

夏場のサッカー観戦に必要な7つのモノ

そろそろ暑い夏も終わりそうですが、夏場のサッカー観戦に必要なものについてサッカークラブで働く人の立場で紹介したいと思います。

もちろんJリーグのようなプロサッカーのみならず少年サッカーの観戦、サッカー以外の野球などにも当てはまるかと思います。

【夏場のサッカー観戦におすすめするもの一覧】

  • 水分(水筒やタンブラーがなければペットボトル)

夏場は外にいるだけでも体からの水分を奪われます。スタジアムでも飲み物は販売していますが場所によってはすぐに買いにいけないときもあります。それに自分が飲みたいと思うときは、周りの皆様も一緒で買うまで時間がかかるものです。手に入るまでに体調を崩してしまったらそのあとの観戦も残念になってしまいます。

飲みたいときに飲めるように夏場は水分を持参されることをおすすめします。

持参される際の容器については注意が必要です。Jリーグではリーグ統一の決まりでスタジアム内にビンや缶の持ち込みが禁止されています。入場ゲートの手荷物検査で用意されている紙コップなどへの移し替えをすることになります。ただ紙コップもなかなかの曲者で、混雑していると人にぶつかってこぼれたり、座席に置いていたものを倒して中身がなくなったりと悲しい事が度々起きます。

ペットボトルは各クラブによっては裁量が違い、容量で制限をかけているクラブもあれば、そもそも持ち込みを禁止している会場もあります。事前に各クラブのホームページで確認することをおすすめします。

そういった事情の中で手堅いのは水筒やタンブラーです。手荷物検査でもひっかかることはありません。中身もこぼれる心配もありません。

水分と書いておりますが、アルコール類は別です。体から水分を奪うため夏場のアルコール摂取は体調を見ながら適度に楽しみましょう。試合前から飲みすぎで気持ち悪いまま試合が終わってしまった話や病院に行く事になってしまった方など夏場は散見されます。

  • タオル

なにかと汗をかきがちな夏場には必須の持ち物です。首回りを日差しから保護したりなど思ったよりも活躍します。

スタジアムでも販売していることが多いですので、観戦の記念に買って、観戦時に掲げていただいたり、振り回してもらうとなお楽しいかと思います。

  • 帽子

観戦慣れしている方は座席によって試合中日に当たるかどうか知っているため持っていかない方もいますが、初めての方は持って行って損はしません。何より道中やスタジアムでもなかなか買えない道具のひとつですので、ぜひ持参ください。

スタジアムに入場するまでに外で待つときや入場後も屋根がないスタジアムがあります。そういったときに帽子があると非常に便利です。

スタジアムにはたくさんの人で溢れていますので、迷子を未然に防ぐのにも役立ちます。

  • うちわ

スタジアムによっては会場の入り口で配られるときもあるのですが、持参されることをおすすめします。場外は風通しが良いスタジアムも場内はまったくの無風ということもあります。

お気に入りのうちわを持って行くのも良いですが、場合によっては酷使する可能性もあるため、捨ててもよいようなうちわをおすすめします。

  • 着替え

汗をかいたときに着替えがあると安心です。本人の意思とは別に汗をかきますので、帰りも気持ちよく帰れるように持参することをおすすめします。

Tシャツは会場でも売っていることが多いですので、観戦の記念にぜひ。チームカラーのシャツを着ることで応援慣れしているようにも見えますし、同じ色のシャツをきている人たちが仲間に見えてきます。

  • カッパ

夏場には通り雨やゲリラ豪雨などに遭遇する可能性が高いです。屋根があればよいのですが、そうもいかないスタジアムも多いです。サッカーは雨でも試合は続きますので、屋根があるところに避難している間も試合は進みます。

カッパやポンチョはスタジアムでも販売していることが多いですが、予報にない雨のときほど買うのに時間がかかり、最悪売り切れということがあります。

また、試合中の観戦時には傘が差せない会場もありますのでカッパの持参をおすすめします。

  • 大きめのビニール袋

ここまでの持ち物はなんとなく、理解できるものばかりでしたが、大きめのビニール袋って何に使うのでしょうか…

実はマルチに活躍するのが大きめのビニール袋なんです。

濡れたタオルやシャツを持ち帰るのは当然のこと、大雨がきたときに、体はカッパで隠せますが荷物が濡れてしまいますので、ビニール袋に入れてしまう事ができます。

それ以外にもスタジアムの外で地面に座りたいと思ったときに簡易なビニールシートにもなります。

  • 最後に

用意万全でスタジアムに向かった方が楽しめる確率はあがります。イベントにハプニングはつきものです。ちょっとした準備でハプニングも解決することがありますので、上のリストを参考に観戦の準備をしていただければと思います。

五輪に向けたサマータイムの導入とJリーグへの影響を考える

日に日に東京オリンピックが近づく中で、日本でもサマータイムを設けることを検討するニュースが流れました。

www.nikkei.com

確かに連日の猛暑の中でマラソンを午前中でも厳しいものがあります。

そこで朝7時にマラソンをスタートするところをサマータイムを導入して朝5時(サマータイム導入後では7時)から開始することで暑さ対策をするというものです。

実質2時間前倒しすることでマラソンは恩恵を受けることができますが、プロ野球やJリーグへの影響を考えたいと思います。

例えば導入前で18時開始の試合があったとします。

サマータイムで2時間早まると現状の時刻で言うと16時開始相当となり完全にデーゲームになり、屋外は暑すぎてとても試合どころではありませんので、サマータイムの影響である2時間分だけ後ろに倒すと導入後時間で20時開始になり、今までと同じようなナイトゲームになります。

(時間がサマータイム導入前と導入後の時間が混じるとややこしいですね)

サッカーよりも野球の方が試合時間も長いため導入後時間20時に開始すると長い試合は4時間はかかります。そうすると24時に試合が終わり、家に着く頃には25時という具合です。

このような状況になると何が起こるか…

・睡眠時間が短くなる

・終電が遅くならざるをえない

・22時以降の夜間割増の費用が増える

など

夏の屋外の夜間イベントは割ととばっちりを受けそうです。

メリットがあるとすれば平日に(特に金曜日)仕事帰りの社会人をイベントに誘致しやすいことでしょうか。

一方で東京オリンピック期間中はJリーグやプロ野球を開催しないといった話も出ていますので、こういった問題も杞憂になりそうですが…

www.hochi.co.jp

クラブ経営に新しい風を吹かす

今回はスポーツナビに連載されている「IT活用でJクラブは変わる」を読んでの話です。

sports.yahoo.co.jp

sports.yahoo.co.jp

IT企業で活躍されていた「えとみほ」氏が栃木SCに転職し、前職の知見を活かしてITをクラブ経営に組み込んでいく話です。

栃木SCは今年2018シーズンにJ3からJ2に戻ってきたクラブの一つです。J2の予算レベルでもどちらかと言えば低い方に分類されます。

人的にも資金的にもリソースが限られたクラブでの話なのですが、資金の差はあれど、他のクラブにおいてもクラブの中身は大差がないことも多いのが実情です。

第1回に少しFAX文化の話が出ていますが、私もFAXを使っていることにびっくりした記憶があります。いまだに飛び交うFAXを見ていると慣れてしまっている自分とITツールから遅れを取っているなと思う自分に気がつきます。

メールにしても飛び交う数は非常に多く、処理に手間がかかります。

slackを導入する話はまさに業務の効率化に関するもので、栃木SCが遅れているのではなく、Jリーグ全体で遅れていると思われます。(プロ野球がどうなっているのかはきになるところですが)

サッカー業界自体がITにはかなり疎い存在なのかどのクラブにも最低限SNSは使いこなせる人はいるけれども、開発などは外部任せのところも多いです。そういった中でマーケティングツールとしてのITを活用するのは徐々に増えてきたと思いますし、実際に外部からも見えるので導入しているのはわかりやすいです。

今回話題にあげているslackにしてもwantedlyにしてもマーケティングツールというよりも内部向けのITツールです。他のクラブからは目につきにくいところです。

IT業界では便利なツールも存在を知らなければ意味がありません。クラブのIT担当の多くはマーケティングな位置付けで仕事をしており、人事や総務の観点で仕事はしていないことが多いです。そうなると視点はSNSなどの外部向けのツールに向いてしまうでしょう。

えとみほ氏のようにIT業界の“普通”をあらゆるサッカークラブに新しい風としてふかしてほしいと思います。

2017年度のクラブ経営規模と外国人枠撤廃に思う

Jリーグより2017年度のクラブ経営情報が開示されました。

headlines.yahoo.co.jp

速報段階では浦和レッズが史上最高の経営規模になると言われていましたが、全クラブ出揃ったタイミングで見てみてもやはりトップの数字でした。

1.浦和 79億7100万円(J1)
2.神戸 52億3700万円(J1)
3.鹿島 52億2800万円(J1)
4.川崎F 51億2300万円(J1)
5.G大阪 49億6600万円(J1)
6.横浜FM 47億6500万円(J1)
7.名古屋 45億9400万円(J2)
8.FC東京 45億8800万円(J1)
9.清水 40億100万円(J1)
10.C大阪 39億7600万円(J1)
11.磐田 38億2800万円(J1)
12.大宮 36億8500万円(J1)
13.柏 34億5400万円(J1)
14.広島 34億2400万円(J1)
15.鳥栖 33億5000万円(J1)
16.新潟 27億6200万円(J1)
17.仙台 27億900万円(J1)
18.札幌 26億7600万円(J1)
19.千葉 25億9300万円(J2)
20.松本 19億9100万円(J2)
21.福岡 19億7900万円(J2)
22.京都 18億5700万円(J2)
23.甲府 17億2700万円(J1)
24.徳島 16億3900万円(J2)
25.東京V 16億2200万円(J2)
26.山形 15億7600万円(J2)
27.湘南 15億6600万円(J2)
28.岡山 14億3300万円(J2)
29.横浜FC 12億4400万円(J2)
30.長崎 11億2000万円(J2)
31.大分 10億2300万円(J2)
32.山口 10億1900万円(J2)
33.岐阜 9億5100万円(J2)
34.北九州 8億6400万円(J3)
35.熊本 8億4000万円(J2)
36.愛媛 7億6900万円(J2)
37.町田 7億900万円(J2)
38.長野 7億200万円(J3)
39.讃岐 6億9600万円(J2)
40.栃木 6億5800万円(J3)
41.金沢 6億5600万円(J2)
42.群馬 6億2400万円(J2)
43.水戸 5億7800万円(J2)
44.富山 5億3900万円(J3)
45.鹿児島 4億9600万円(J3)
46.鳥取 4億5800万円(J3)
47.沼津 3億6100万円(J3)
48.秋田 3億6000万円(J3)
49.福島 3億5900万円(J3)
50.相模原 2億8200万円(J3)
51.盛岡 2億8100万円(J3)
52.琉球 2億4100万円(J3)
53.藤枝 2億1000万円(J3)
54.YS横浜 1億9300万円(J3)

J1合計:734億7900万円(平均 40億8200万円)
J2合計:310億7900万円(平均 14億1300万円)
J3合計:60億400万円(平均 4億2900万円)

DAZNマネーの流入により上位クラブが大きくなり、知名度のある選手が加入する流れとなりました。

現状は外国人枠が設定されており、クラブの経営規模が大きくなると特定のスター選手に年棒を割り当てるか、選手の年棒をみな上げるかといった方向になります。マーケティング的には特定のスター選手を獲得したほうが話題性にもつながるのでイニエスタにしてもトーレスにしてもある意味ポジティブな傾向にあると思います。

そういった中でJリーグで議論されているのが外国人枠の撤廃です。

www.sanspo.com

大まかに言うと最大5人まで外国人を起用できるのですが、その上限を撤廃することでより試合のレベルを向上させる方向に持って行こうとしています。

この動きの背景には、

・レベルの高い選手とプレーする機会を増やし、日本人のレベルを高める(有望な若手の海外流出を防ぐ)

・特にJ1において質の高いプレーや選手を増やすことで世界レベルでのDAZN視聴者数を増やす

というあたりがありそうです。

JリーグとしてはDAZNの視聴者数を増やすことにかなり熱心ですので、クラブの有望な若手選手が海外に流出し、Jリーグの関心が薄れることを恐れています。

一方で選手の目線で考えると、海外に行く理由は高いレベルでのサッカーと高い年棒に価値を見出します。

DAZNマネーが入ったことで選手に(以前よりも)高い年棒を提供することは可能となりましたが、急速にJリーグの競技レベルが上がったわけではありません。競技レベルが上がらなければ、選手も多少年棒が低くても海外へと思うのは仕方ないところです。

近年のサッカーは一人の選手であらゆるシーンを解決できるほど甘くなく、11人全体のクオリティを問われるようになってきました。さらにITを活用で分析により穴を見つけるのが年々容易になっています。

こうなると一人の外国人選手にお金をつぎ込む以外の選択肢として複数人のややレベルが高い外国人選手でチーム全体のレベルアップを図るという方が若年層の強化よりもより早くリーグ全体のレベルを上げる手段だと思われます。

5大リーグ(イングランド、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス)の次のグループに肩を並べるぐらいまでリーグのレベルが向上すれば有望な若手の流出は防げるのではないかと思います。そして、このレベルまで向上すれば世界レベルでDAZNの視聴者数は今の何倍にもなります。

グローバルなマーケティングの観点では外国人枠の撤廃は良い話だと思うのですが、懸念点もあります。東南アジアでJリーグが提携している国々の選手を起用できる制度が現在あり、札幌や広島、神戸などが東南アジアのスター選手を獲得しています。彼らは日本人選手より若干レベルが高い以外に、東南アジアからの関心を集めています。

もし外国人枠を撤廃した時に東南アジアの選手たちは引き続き残ることができるかが問題になります。Jリーグの東南アジアでマーケット拡大に貢献している制度が意味をなさなくなり、東南アジアのスター選手がいなくなればJリーグの関心も薄れることでしょう。

個人的には、東南アジアで築いてきた地位は捨て難いと思います。いきなり外国人枠を撤廃するのではなく、人数を増やすことや東南アジアの選手の契約を優遇する制度など段階的な成長が必要じゃないかと思います。